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WATANKO

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2008年からインデックスファンドによる資産運用を始めた個人投資家です。またサラリーマンの傍らで家業ともいうべき不動産賃貸業も営んでいます。趣味は自動車にまつわる諸々。

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NISA-恒久化見送り報道にふれたのでプレイバックしてみる

2019/10/18 23:58:00 | 資産運用 | コメント:0件

まずはこちらをどうぞ。


参照記事

共同通信社2019/10/16 NISAの恒久化を見送りへ 投資非課税は「富裕層優遇」

 

上記報道によると政府、与党は期限付きで導入された少額投資非課税制度(NISA)について、恒久化を見送る方針を固めたと報じられています。現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断したとのこと。

 

まだ一報道機関の知らせにとどまる話ではありますが、近い将来にこのような決定が下される可能性は十分にあります。

 

■NISAプレイバック

 

NISAとはなんぞやについてはこれまで様々な媒体で紹介されてきたのであえてここでまた細かくはふれませんが、ググッと圧縮して説明すると次のとおりです。

 

(1)非課税枠内にて金融商品を購入すると、投資信託の場合は普通分配金や譲渡にかかわる利益は非課税となる。ただし一旦売却すると、その年の非課税枠では二度と購入はできなくなる。

 

(2)一方で売却に伴い損失が発生しても他の所得との損益通算は出来ない。(通常は他の金融所得による利益があれば、確定申告によって損失と利益を相殺して課税所得を減らす節税効果を利用できる。)

 

(3)2014年~2018年の5か年が対象であり、各年度の非課税期間は各々5年。5年継続した際には更に5年を最長としてロールオーバー(継続利用)するか否かを決める。ただしロールオーバー時点の時価がそれ以降の取得価格となる。

 

■NISAとはボラティリティ増幅装置

 

つまり従来の特定口座/一般口座を用いた資産運用と比べるとNISAを用いた資産運用は、利益が出れば非課税なのでより儲かる。しかし損失がでれば税金面での救済はなので、より損失を出す。

かようにNISAとは従来よりも利益の獲得幅、損失のダメージが拡大する仕組みであります。

 

イメージ図で表すと以下のとおりです。

20130609表1 

 

(6年前のNISA導入が近づく頃にブログ記事で表した図です。なつかしいなあ。)

 

繰り返しますが冒頭の記事によるとNISAが、現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断したとあります。

 

はたしてそうでしょうか。確かに年間1,200千円全額を投資にまわすことができる人であれば、当人は年間120千円しか投資にまわすことができない人よりも、利益がでた場合には非課税の恩恵をより受ける格好になります。それを1,200千円の人=お金持ち、120千円の人=お金持ちではない人の対比へと結びつけ、「非課税の恩恵をより受ける人=お金持ちだけ」というのでしょう。

 

しかしこれは裏面も併せてみることが大事です。つまり損失が発生した場合は損益通算ができないことから120千円の人よりも、1,200千円の人の方が受けるダメージが大きいことになります。この両面をよく理解する必要があります。

 

NISAとは決して税金が優遇されるだけの制度ではありません。運用成果によってはNISAを利用しないケースよりも、より損失を発生させてしまうというプラスとマイナスの両方をもつ資産運用のボラティリティ増幅装置なのです。

 

1,200千円をNISAに投じる覚悟をもった人は、損失の拡大を覚悟のうえでNISAを利用しています。そしてそうなることをできるだけ避けるために分散投資を選び、あるいは損失がでても許容範囲でおさめるべくリスク許容量を見極めています。

 

(注)NISAの利用者の中には上記が不十分であるがゆえに損失拡大を後悔する人もいるかもしれませんが、それは最低限の勉強を怠った自業自得だから仕方ありません。

 

これはNISAに限らず言えることでありますが、投資のリスクをとったものだけが、そのリターンを享受する可能性を持てるわけであります。安全な場所から出てこない者が、リスクをとってリターンを得た者を妬むことはフェアな精神とはいえません。

  

■NISAの行く末

 

NISAとは絶対的にお得な仕組みなんかではなく、ボラティリティの増幅装置です。投資非課税制度を普及する側としてはそのような触れ込みで宣伝したりはしませんでしょうから伝わることはないでしょうが、制度をよく理解すればわかることでしょう。万年素人個人投資家のWATANKOですら理解できました。

 

これを絶対的にお得な仕組み(故にみんなが活用する)に近づけるためには、損益通算を可能とするか、利益が出るまでいつまでも待てるように恒久化するか、そのどちらか一方だけでも実現してくれればよかったわけであります。これも駄ブログで何度か主張してきましたが、今回報道のとおりとなれば、その希望も潰えることになります。

 

なお視点を変えればNISAを導入後に見えてきた課題への対処として、「アナザーNISA」ともいうべき「つみたてNISA」があとから導入された時点でNISAの終了も既定路線となっていたのかもしれません。NISAの終了は、つみたてNISAは無事定着するまでの間はその発表が引っ張られているだけなのかもしれません。

 

政府、与党からの正式発表を待って、今回記事の続きを書きたいと思います。


もうすぐアデュー確定のNISA?

 


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