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2008年からインデックスファンドによる資産運用を始めた個人投資家です。またサラリーマンの傍らで家業ともいうべき不動産賃貸業も営んでいます。趣味は自動車にまつわる諸々。ご連絡はwatanko1967@gmail.comまで。

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スルガ銀行の融資の帳消しはフェアなのか

2019/11/23 21:46:00 | 不動産投資 | コメント:0件

1122日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

150,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

69,908千円

■損益率

46.6%



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(融資の帳消しなんてラッキーすぎます。)

世の中、好景気がつづくとこれに乗り遅れんとするあまり、株や不動産を買い込んだりする個人とそれを煽る宣伝を多くみかけます。

 

女性専用のシェアハウスをサブリースで賃貸する「かぼちゃの馬車」もそのひとつでありました。

 

この駄ブログでも過去にふれたことがあります。

 

関連記事

「かぼちゃの馬車」の事例をクリッピングして多くのことを学ぼう(2018/2/1)

(続)「かぼちゃの馬車」の事例をクリッピングして多くのことを学ぼう(2018/2/3)

 

さてこの騒動の主役、いや黒幕でありますスルガ銀行がこの度、融資時に不正行為がまん延していたシェアハウスの所有者を対象に、融資を帳消しにする異例の対応をとるそうです。これはシェアハウスのオーナー達からの要求でもあったとのこと。

 

参照記事

日本経済新聞2019/11/21スルガ銀行、異例の借金帳消し シェアハウス決着優先

(記事閲覧には会員登録が必要です。)

 

簡単にいえば通常よくある融資条件では、借り入れの担保物件を売却しても融資残高にとどかない場合は不足分については債務者が持ち出すことになります。これに対して今回スルガ銀行は担保物件を差し出せば、融資は帳消しにする措置をとります。つまり「融資残高」>「担保物件の売却価格」となってもその差分は債務者には請求されない扱いとなります。

 

おそらくは担保物件の資産価値に対して高めの融資額を当てていたケースが多いとしたら、これによってかなりの債務者が救済されることになるでしょう。

 

債務者寄りの道義的な面から見ればスルガ銀行のこの対応は歓迎され、めでたし、めでたしでありましょう。


■フェアな社会で暮らしたい

 

金業で働く個人は色々な担当職務についていますが、その職務を遂行する際には拠って立つルールの順守が求められることはいうまでもありません。例えば総務の仕事ではあれば会社法など、経理の仕事であれば企業会計基準や税法、人事の仕事であれば各労働法規です。

 

しかし職務によってはこういった順守すべき法規があまりなくて、独自の基準や価値判断のもとに対象を評価して、とるべき措置を決めます。WATANKOは比較的このような自由度が高い職務を遂行する経験が多かったのですが、その際にひとつ守ってきたことがあります。

 

「自分のその判断や行動はフェアであるか。他者に十分説明できるフェアネスを備えているか。」

 

簡単に言えば、対象ごとに扱いに差をつけたりせずできるかぎり公平に扱うということです。特定の相手にのみ重い負担を与えたり、ルールを逸脱して出した結果はこれを否定したり、頑張って結果を出した人は相応の評価を与えたりという行動規範を守るということです。

 

これを自分の職務だけでなく、社会に目を向けてみますと例えば「税金の負担」や「裁判の結果」というものは極めて公平であってほしいものですし、投資の世界では「リスクを取ったものだけがリターンを得られる。」という大原則がフェアネスの精神に合致します。

 

WATANKOは新聞報道などでフェアではない、アンフェアなニュースに触れるたびに憤りを感じる一方で、フェアネスを守ったニュースを聞くと自分が住む社会の民度に満足します。

 

■融資の帳消しはフェアなのか

 

さて今回のスルガ銀行の対応は、いち不動産投資家からみて果たしてフェアなのでしょうか。

 

シェアハウスのオーナーはあくまでスルガ銀行との間で金銭貸借の条件を理解して(理解したとみなされて)契約を締結したのですから、これを履行する義務があります。

ただしその契約を成立せしめる前提条件に虚偽があった場合はその限りではありませんし、オーナー達はそこをついて物件の返却による融資の撤回を要求していたと思われます。

 

しかし今回これによって救済されるシェアハウスのオーナーの他に自己で損失を被ることを覚悟して保有するシェアハウスをすでに処分したオーナーはどうなるのでしょうか。みずからあきらめて自己責任のもとに血を流したオーナーは浮かばれずに、スルガ銀行に要求し続けていた者だけが救済されるのでしょうか。

 

またスルガ銀行のケースほど酷くはないにしても金融機関から借り入れを行い、アパート経営を行っているオーナーは沢山います。なかにはかぼちゃの馬車なみに厳しい条件、状況でアパート経営している方だって沢山いることでしょう。

 

にもかかわらず今回スルガ銀行から融資を帳消しにしてもらうシェアハウスのオーナーはノーダメージでフィニッシュであります。これはフェアなのでしょうか。

 

なんだか昔、野村證券がやらかしていた顧客に対する株の損失補填にも似たアンフェア感がWATANKOには漂ってきます。


もちろんながらスルガ銀行にこれ以上何かを求めてもなす術はありません。彼らにも契約の範囲を超えて不動産投資家を救済するわけにはいかないことはわかっています。


それであっても少なくとも例えば融資の帳消しは残高の一定割合にとどめるなどシェアハウスのオーナーにも一定の債務が残ってもWATANKOには違和感がありませんし、フェアであると感じます。


これが市井の不動産投資家感情のひとつと言えるものです。


■ノンリコースローンは危うい不動産投資を歯止めするか

 

今回のスルガ銀行の融資帳消しは不動産取引におけるノンリコースローン(責任財産限定特約)のようなものです。なおノンリコースローンの簡単な内容は以下を参照ください。

 

参照サイト

1万円からはじめる不動産投資ブログ ノンリコースローンとは?ノンリコースローンの特徴を解説

 

この契約形態であればリスクは減るので債務者にとってとても安心できる仕組みですが、逆に融資条件が厳しくなるため楽観的な見通しの不動産投資案件が減ることが予想されます。勉強不足で無謀なチャレンジをしようとする個人に対して、一定の歯止めをかけるための効果は期待できるのではないでしょうか。

 

金融機関からみれば融資をしにくくなる側面もありますが、ノンリコースローンがもっと増えてくれればよいなと考えます。

 

(あとがきにかえて)

 

今回救済してもらったオーナー達は今後、不動産投資を続けるのでしょうか。今回の件でもうコリゴリとなるのか。それとも今回の苦い経験を糧に次はよく勉強して慎重に投資をすすめていくのでしょうか。

 

どちらにしても「今回、融資を帳消しにしてもらってダメージを負わずに済んでラッキーだった。」と安易に胸をなでおろすだけの始末であれば、WATANKOは彼らには猛省を促したいです。

 

 


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