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WATANKO

Author:WATANKO
2008年からインデックスファンドによる資産運用を始めた個人投資家です。またサラリーマンの傍らで家業ともいうべき不動産賃貸業も営んでいます。趣味は自動車にまつわる諸々。ご連絡はwatanko1967@gmail.comまで。

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WATANKO、最後の不動産取引③-水路は誰が維持するのか

2020/08/17 06:19:00 | 不動産投資 | コメント:0件

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(前回からの続きです)

 

WATANKOが所有する遊休地は、地元の地方銀行が紹介してくれた不動産業者の仲介によって、分譲住宅用地として購入に名乗りでたハウスメーカーS社に売却することになりました。

 

さて年が明けた20191月、S社が起用した土地家屋調査士Y社のアレンジにより遊休地と隣接する土地の所有者との間で境界線の立ち合い確認作業が執り行われました。

 

隣地所有者は合計4名。4人とも近所の方々ばかりでWATANKO からみればほぼ顔名前を知っている人たちばかりです。

 

実はおよそ8年前にこの遊休地に戸建ての賃貸住宅の新築を一度検討した際に、4名とは土地境界線の確認を行なっていた過去がありました。その時に4名とはすでに境界線については実質的に合意を得ていました。

 

今回は当時合意した境界線の再確認となったわけでありWATANKOは各人との確認作業を特にサプライズもなく進めることができました。

 

あとは相互が確認した境界線を基にY社が土地の測量を行い図面作成し、各人に配布するとともに境界確認の同意書を受領する手筈でした。

 

ところがY氏が同意書を収集すると、なかに一軒だけ要求を突きつけてきたところがありました。その要求とは、

 

「水路が維持されることについてWATANKOから一筆貰いたい」

 

というものです。

 

■遊休地の現況

 

さてここで状況を理解いただくために、WATANKOが今回売却する遊休地の現況について説明します。


20200817表1


WATANKOが今回売却する遊休地は4m道路に接しているA、B及びCです。Aはかつて戸建て貸家5軒があり、これらを解体撤去後は更地となっていました。Bは父が最後まで稲作をおこなっていた元田圃です。周囲のDEFGの四箇所が隣接地であり、境界線の確認を今回行ったところです。

 

WATANKOが子どもの頃はBだけでなくE、F、Gもまた田圃であり、広大な田園風景が広がっていました。やがて各所有者が稲作を徐々にやめ跡地が造成され、Gは宅地、Eは更地になっていきました。FはB同様、元田圃の状態です。

 

各地が田圃であった頃にはCのスペースが稲作のための水路として設けられていました。

Gの上方やFから流れてきた水がCの水路を流れてEの敷地下にあるトンネルを抜けてHに流れていきます。雨などで周辺の田圃から溢れ出た水を下流(H側)に流しこむ役割をもっていたわけです。

 

上記図ではわかりやすいように大きく表示していますが、実際には設けられていたといってもBとE、Fの境にある畦道のわきに50cm程度の水が流れる溝のようなスペースにすぎません。

 

隣接する土地が徐々に稲作をやめた以降もCは畦道のわきの細長い水路としてあり続けました。

 

■水路の維持を要求

 

WATAKNKOがS社に売却した土地はA、B、Cの3つ合計です。そのうちCの水路としての利用に関して、隣接するFの土地所有者が

 

「Cの水路が確保されることについて、S社ではなくWATANKOから一筆貰いたい。でないと境界確認の同意書に捺印はできない。」

 

と言い出してきたのです。

 

その要求を聞いて、WATANKOとしては大変困りました。

 

WATANKOはA、Bと合わせてCもS社に売却するのでCの所有権は当然ながらS社に変わります。さらにS社は造成工事と住宅建築を行って個人に分譲する予定です。

 

S社は境界線近くに擁壁を設置して、水路をほとんどつぶしてしまう計画と思われます。境界線までは自己の所有地なのだから当然の発想でしょう。

 

これに関してはWATANKOからは所有権を持たない土地に対して用途を規定させる(=水路として維持する)ことなどできようもありません。

 

自己の所有地でもない土地に対して一体何の保証ができるでしょうか。

 

しかもFは元田圃であり、荒れて放置された状態です。水路がなくなれば大雨の時には一時的に多少水たまりができるかもしれませんが、雨水は少し時間をかけてそのまま元田圃に直接浸透していき水たまりは引いていくと思われます。

 

WATANKOはBが大雨の際に水が溜まるものの1日もすれば地下に浸透して無くなっていく様子をみているためにこのような予想がたちます。Fが今も稲作を行っているならまだしも、今は放置しているこんにちにあってCの水路を維持する必要性がどれだけあるでしょうか。

 

そもそもBの所有者のWATANKOが隣接するFの排水の面倒を見る義務は法的にはありませんし、なによりこの場合、WATANKOがS社や将来の土地所有者に対して、土地の用途を規定させることなどできないのと同様、Fの所有者にとってもCの土地の用途を規定させる権利はありません。

 

WATANKOは当初、こんな要求を出してくるFの所有者の非常識な面をただただ呪うばかりでした。

 

■S社からの拒絶

 

しかしながらただ呪っていでも問題は解決できません。とりあえずS社に対してT社を通じて以下を打診しました。

 

1)Cの土地には水路を設けてほしい。幅は現状の50cm程度から将来の大雨にも備えて80cmくらいに拡大してほしい。

 

これはWATANKO自身が将来の水路維持を保証することはできないので、せめて水路を現状より拡幅させて水害を減らす工夫を施したとFの土地所有者にアピールするためです。

 

2)Cに隣接する土地部分を購入する所有者に対してはCの水路部分もあわせて購入することと水路の維持を付帯条件として販売してほしい。

 

これは大変難しい打診です。S社としては購入した土地を分譲地として売りつけるにあたりこのような条件がつくと売りにくくなるので嫌気するでしょう。

 

WATANKOが打診してから1週間後に、S社から出てきた返答は両方ともNoでした。

 

これについて半ば予想していましたが、S社からは更に追い打ちをかけるように「Cの土地部分は水路を維持するのであれば、その土地の分は買い取ることはできない」と通告がありました。

 

S社としては住宅敷地として利用できない土地部分は購入するわけにはいかないというわけです。

 

それでは鰻の寝床のような細長くかつ水路となっていて、それ単独では資産価値がないといえるCの土地は一体誰が所有するのか。

 

そしてFの土地所有者の素性とは一体どんなものか。

 

(つづく)

 

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